天神学園高等部の奇怪な面々Ⅵ

…と言いたい所だが、幾ら遥でも『皇帝』と呼ばれ、羨望の眼差しを受けながら学園生活を送る者。

ヘタレなりにプライドというものがある。

(ここは潔く覚悟を決めて、死刑台に上がるしかないっ…!)

でも優しくしてね、痛いの怖いから、みたいな心情で。

膝をガクガクさせながら歩く遥。

「おおっ、流石皇帝、武者震いですかっ?」

いい感じに勘違いしてくれる演劇部員の天然ぶりが有り難かった。