天神学園高等部の奇怪な面々Ⅵ

そうこうしているうちに開始時間が迫ってくる。

「ち、ちなみに部長…」

緊張の汗をかきつつ、何とか威厳を保って。

「客席の方はどうか?」

ラビの熱狂のライブの後だ。

流石にそれ程入りはしないだろう。

『ロミオとジュリエット』なんて、誰も見に来ないに決まっている。

そう考えて遥は自分を落ち着かせようとした。

「大丈夫ですよ皇帝。そんなに緊張なさらなくても」

部長はにこやかに舞台袖から様子を見る。

「ほんの満員御礼です」

(もうやだこの部長超緊張するッッッ!)