2人の足音だけが響く。 この道は、あたし達以外 見渡す限り誰もいない。 声も聞こえない。 ・・・素に戻っても、イイかな? 「華―――・・・」 華夜と名前を呼び終える前に 華夜は静かに小さく首を横に振った。 "ダメ" 目で話しかけられる。 ・・・残念。 素に戻れる時間が 唯一の幸せなのに。 今は"ダメ"かぁ。