「祐菜さん」 あたしはこの声が大嫌いだ。 「祐菜さん、今日も可愛いよ」 ソイツの手が頭を撫でる。 「触れないで頂けませんか?」 「そんな事言わないで? 愛しい愛しいボクの祐菜さん」 ソイツは紛れもなく 大っ嫌いな あたしの婚約者。