「左様ですか」



左様ですよ。



だから寄ってくんな。




歩み寄ってくんじゃねぇよゴキブリ。




あたし、下がれないじゃん。




だから近づくなよゴキブリ。




そう念じているにも関わらず





玲紀はあたしに近づいてくる。





時が止まる――――













「姫、お休みの御時間でございます」














―――――ッ!!







そう言って、あたしを解放したのは






あたしと玲紀の間に入ったのは










華夜だった。