「ってやめれるの?」


「あぁ。自分の意思で人間になりたいって思えば普通になれる。お前の母さん...晴海さんは実桜のお父さんと恋をした。繋がりたいから、晴海さんはヴァンパイアをやめた」


「お母さんが...」


ヴァンパイアだったんだ...


「だから、実桜が家に居る時は晴海さんが守ってくれてる。だから大丈夫だ」


「うん...」


「それに家に居る時は親父は何もしない」


「なんで?」


「晴海さんと親父は...幼馴染だから」


...はい?


え、どゆこと?


なんですか、それは?


「だからそのまま。親父と晴海さんは小さい頃から仲が良かったんだ。だけど晴海さんは人間と結婚し、親父はヴァンパイアと結婚した。だから親父はヴァンパイアなんだ」


「へぇー...」


そう、なんだ


「けど油断するな。親父はどこからでも出て来れる。まあ...王様だからな。気配は完全に消せるし学生にも変身だって出来る」


すごーい...


「感動すんな」


「いったぁい...」


雅樹君があたしの頭を叩く


「俺らにしたらこれが普通。俺らはまだガキだから変身は出来ない。だけど能力は生まれつきだ」


...そうなんだ...


こうやって思うと、やっぱり本当に違うんだなって思い知らされる


今までは普通に暮らせてたのに...


急にそんなことがなくなっちゃうんだ...


翔琉たちがヴァンパイアの世界に戻ったら...あたしは1人...