「さてと...」


翔琉の家に来たのは初めてです、はい


リビングに通されてソファに座る


...めちゃくちゃ広い!!!


「俺が人間の世界に来た理由を話す」


「うん」


「俺の親父は、王様なんだ」


ってことは涼子のお父さん...


「その親父が、俺らを人間の世界に送った。好きな奴を見つけて、そいつの血を吸い取れって。それで送られてきたのがここだった。実桜が特別な血の持ち主だってことは教えられていた」


「それでお父さんは翔琉と実桜がくっついて血を吸い取らせてくれれば翔琉はヴァンパイアの王として受け入れるつもりだったの。だけど翔琉もあたしも...実桜を失いたくなかった...」


「翔琉は実桜ちゃんを本気で愛したんだ。だから...翔琉も涼子も実桜ちゃんを消すことが出来なかった。それを王様は気に召されず...後藤理輝のようなヴァンパイアを送った。...実桜を消すために」


...あたしを...王様が...?


「翔琉もあたしも実桜を消すのは嫌だよ。だから...」


「こうして俺らも一緒にアンタを守ってる。アンタは他の人間とは違う。違った血を持ってるから自然とヴァンパイアが近寄ってしまう」


4人が交互に話す


「そ...か...」


あたしは、特別な血...


今までは別に気にしてないのに...


「だけど普通に生活できるから。実桜は何も心配要らない。俺らが実桜を守るから」


「うん...」


あたしには何も出来ない...


みんなに守られっぱなし...なんだ...


「実桜にも出来ることはある」


「え?」


翔琉が笑う


「俺のそばにずっと居てくれればいいんだよ♪」