命〜失って気付くモノ〜

でもそれは海斗に対する愛情ではない。



他の男に抱かれた事で沸々と沸いてきた憎しみ…




海斗も私以外の女とこんな事をしてたのか…

どんな気持ちだった?



相澤くんのように、彼女の事なんかどーでもよくなった?



そんな事を考えながら

『ざまーみろ!!』


そう呟いた。





そして私達は

「これは今日が最初で最後!!1回きり!!」

と、約束を交わした…




その後家まで送ってもらった私は


『ありがとう!!』

そう言って車を降りようとした瞬間…


「あのさぁ、俺大学卒業したら九州の実家帰るわ!」




『えっ!?』


私は寂しさから込み上げてくる涙を必死にこらえながら、


『そっかぁ。そうだよね。卒業したらこっちにいる意味ないもんね………実家帰っても頑張ってね!』



そう言って車を降りた。