命〜失って気付くモノ〜

えっ?


何言ってんの?


冗談だよね?


黙りこんだ私に海斗はさらに話た。



「陽性反応出たって聞いた時、間違いであってほしいと思った。今は、正直産まれてきてほしくない…。産まれたら産まれたで、きっと我が子はめちゃくちゃ可愛いだろうし、幸せになると思う。でも俺は借金あって今の生活で精一杯なんだ。お前と子供の為に自分の生活をこれ以上犠牲にしたくない!!俺は無事に産まれてくるまでずっと、無事に産まれて来ない事を願い続ける。」



私の目から一気に涙が溢れでた。



『なんで…じゃあなんであの時……あんな事して妊娠する可能性は考えなかったの!?』


「考えなかった…」


私の頭の線がプツンッと切れた!!



『いい歳こいてバカじゃない!?どぉやったら子供が出来るかなんて中学生でも知ってるよ!!妊娠されて困るならなんで避妊しなかったの!?女を何だと思ってんのよ!?』


私は早口で一気に話た。



「………本当にごめん…」



しばらく沈黙が続いた…



私はあの日、排卵日とわかっていながら『大丈夫だから』と嘘をついた…

そして起こった結果妊娠…
私は海斗と1日も早く結婚したい!!
海斗との赤ちゃんが欲しい!!

ただそれだけの為に嘘をついた…



『もしも、赤ちゃん出来たらどぉする?』

「どぉするって…そりゃ結婚するだろ〜」


あなたのその言葉を信じて…