命〜失って気付くモノ〜

それから2日後…







相澤くんとの別れの日が来た。



私が約束通りお見送りに行くと、相澤くんはすでに大学の男友達に囲まれていた。


その中には彼女の姿はなかった。



私は初対面の男の人達に紛れて写真を取ったり少し話をしたり最後の一時を楽しんだ。



そして、いよいよ本当に別れの時…



私達お見送り軍団は横一列に並び、相澤くんは端の人から順番に握手をしている。




私は一番最後…



いよいよ私の順番…



私はそっと右手を差し出した。


そして2人の右手が重なり強く繋がれた瞬間!!



グイッ…



相澤くんは私の右手を自分の方へひっぱりそのまま私を抱きしめた。



ちょっちょっと!!皆の前で恥ずかしいってば!!


しかも私は彼女じゃないし…


友達からしたら変な光景じゃん!!



私は相澤くんの胸の中で少しもがいたが離してはくれない。


そして私の耳元で周りに聞こえないように静かに話た。