三人で話してると
開けっ放しのドアから
桜香と李雄先生が
入って来た。

「大丈夫ですか?」

「途軒君に栢山先生
心配して
来てくれたんですか?」

「えぇ、
生徒達が
『九重先生が
怪我したらしい』
って言ってたので」

李雄先生が
答えてくれた。

「四人は
仲がいいんですね」

黙って俺達の
会話を聞いてた
薄野先生が
楽しそうに言った。

「ぁっ、
もしかして
栢山先生と
途軒君も
恋人同士
だったりします?」

ぇっ!?

薄野先生の
勘がいいのか、
二人が
わかりやすいのかは
判らないけど
あってる……

「よく分かりましたね」

桜香が
感心したように言った。

「ゃっぱり」

薄野先生も
あったったのが
嬉しかったのか
声が弾んでる。

「入口に立ってないで
中に入って下さい」
と言って手招きをした。

幸いだったのは
保健室近くの
廊下に誰も
居なかったことだ。

「ぇぇと、じゃぁ
お邪魔します」

李雄先生が
後ろ手で
ドアを閉めて
桜香と一緒に入って来た。

李雄先生と桜香は
ベッドの上に
並んで座った。

「こぉして話すのは
初めてですね」

二人が座って
薄野先生が口を開いた。

そぉ言えば
薄野先生と
まともに話すのは
初めてかもしれない。

「そぉ言えば
そぉですね」

桜香が答えた後、
色んな話しをした。

俺達四人の
馴れ初めや
国光先生のこと。

龍也と桜香が
料理上手なこと等。

結局、
五時間目はサボった。

龍也と李雄先生は
この時間は
授業が無かったらしい。

教師が三人も居るのに
誰も咎めないんだから
笑えるよな。

流石に、
六時間目までは
サボれないけど……

なんせ、
李雄先生の
授業だからだ。

五時間目の
終わりの
チャイムが鳴った。

「六時間目は
俺の授業だから
このまま一緒に
教室に行くか」

李雄先生の言葉で
俺と桜香は
椅子から立った。

「じゃぁ、私は
まだ薄野先生と
お話してましょう」

ぇ……?

「次も授業ないので」

笑顔で爆弾を投下された。

俺は内心
焦りまくりだ。

「授業ないなら
ゆっくりしてって下さい」

薄野先生にまで
爆弾投下された……