「私もせっかく
透と話せるのに
他の先生達に
言ったりしませんよ」

内緒ですと言った。

「見つかったら
龍也も一緒に
怒られてくれるのか?」

「勿論ですよ。
正式に付き合うのは
夏休み明けですけど
私達はもぉ
恋人同士なんですから」

「そぉだな」

「でも、今回は
本当に助かりました。
有難うございます」

「礼を言われるような
立派な事はしてないぜ?」

頑張ったのは龍也だ。

「いえ、私にとっては
嬉しかったんでから、
お礼を言わせて下さい」

チュッ

「もぉ一つのお礼です」

そぉ言って頬にキスをした。

「誰かに見られたら
どぉすんだよ」

誰も来ないのは
わかっていながら
言ってみる。

「こんな奥まで来ませんよ」

まぁな。

「かもな」

龍也は年上で
教師なのに
少し天然なとこが
ある気がする。

会って数ヶ月
一緒に居て
見てるとそんな感じだ。

守ってやりたくなる。

「透、此処に
居るのは構いませんけど
くれぐれも
見つからないで下さいね?
私はそろそろ
職員室に戻りますから」

「分かってる。
また後でな」

「はい」

龍也は屋上を出て行き、
再び一人になった俺は
携帯を取り出し
空の写真を撮った。

教師達は来ない。

シャッター音も聞こえない。

のんびりと空を見ていた。

後一時間で
今日の講習は終わる。

皆が帰る頃に
一緒に出れば
気づかれないだろう。

龍也とは一旦帰ってから
会う約束をしている。

制服のまま教師と生徒が
一緒居るのを見られるのは
何かと問題があるし
やっとアイツが居なくなって
安心して学校に
居られる様になったのに
俺との事がバレて
クビにでもなったら嫌だからな
そこらへんは慎重に
行動しなきゃいけない。

一時間後……

そろそろ、皆帰るよな?

俺は、そぉっと
屋上の階段を降りて
下駄箱に向かった。

そして、誰にも気づかれず
生徒玄関を出て
一人で家に向かった。

後に職員室では俺が
居ない事が
問題視されたらしい……

二人で会った時に
龍也が教えてくれた。

「透が帰った後で
担任の先生が
咎められていましたよ」

悪いことしたな。

「あちゃ~
教室出る時に帰るって
言えばよかったか?」