三軒先の透ん家。

九時五十分に
家を出ても間に合う。

こぉいう時、楽でいい。

幼馴染みとご近所の特権♪

透の電話で
すっかり目が
覚めてしまった僕は
仕方なく起きる事にした。

リビングに
行くとお母さんと
お父さんが居た。

「おはよぅ」

眠いが仕方なく起きる。

「あら、おはよぅ
珍しいわね、
休日なのに
こんなに早起きなんて」

そう、普段の僕は
よっぽどじゃなきゃ
休日は午後まで寝ている。

「透に起こされた」

「そぉか」

お父さんはは
新聞を読みながら
訊いてきた。

「うん、電話で起こされた」

「それで、
目が覚めちゃった訳ね」

「うん」

「透くん何だって?」

「十時に家に来いってさ」

「それなら、まだ
ベッドに居ても
良かったじゃない」

お母さんの言う通りだけど
二度寝しそうだったからだ。

「そうなんだけど、
なんとなくね」

「起きたなら
朝ごはん
食べちゃいなさい」

やることないし
食べちゃおう。

「そぉする」

「三人で食べるのも
何だか久しぶりだな」

不図、考える。

「そぉ言えばそぉだね」

確かにそうだ。

お父さんが仕事で
居ない事が多いから
本当に三人で
食べるのは久しぶりだ。

普段は土曜日も
朝早くから
出勤のお父さん
半日だけど、朝が
物凄く早い。

だからこうして
土曜日の朝から
三人揃って
ご飯を食べるのは
本当に久しぶりだった。

普段はあまり
家に居ない
せいもあって
透ん家に行くまで
色んな話しをした。

だけど、〔あの事〕は
言えなかった……

栢山先生(男の人)を
好きになった事だけは
お父さんにも
お母さんにも
言えなかった……

好きな人は
出来たのか?と
聞かれて
"今は居ない"と
嘘をついて
ごまかした。

何時かは
言いたいけど
今は無理だ……

透ん家に行く
用意をして家を出る。

「行ってきます」

「「行ってらっしゃい」」

歩いて五分、
透ん家に着いた。

何の用だろう?

まぁいっか♪

行けば分かるだろし……

まさか、この後
九重先生ん家に
連れてかれるとは
知る由もなかった。