「ふっ、どうやら俺の魔眼も久しぶりに出番が来たらしいな」
帝は言いながら片手を右目にかざした。
「この世ならざる物を見る、この目はお前の死線を見るぞ!ふはははは!
―――……って」
見えない。
そりゃあそうだろ。
「またかよぉ、空気読めっつってんだろ!」
「なんだ、なんかあったのか」
「うるせぇ狐目!」
ビシッ、と強いのは態度だけ。
エクスカリバーも魔眼も使えない…残る手段は…うーん。
「なにボーッとしてんだ、終わっちゃいないぞ」
思案を続ける帝に業を煮やして、ジンは二撃目を構えた。
手袋をはめた手でピストルの形を造る。
狙いは帝の足元。
人差し指の指先に真っ赤な炎が灯る。
「ばーん」
迫力の無い声。
そんな呟きめいた声を引き金にして指先に灯った炎は弾丸となり帝の足元に打たれた。
瞬く間に火柱が上がる。
「マジかよ!」
火の粉をよけるのが精一杯。
重たい剣を抱えながら、帝は次々と打たれる弾丸から逃れる。
ああ、これでは勝負にならないなとだれもが感じた。


