ハイテンションな帝を連れ、ジンとレインは第七部隊の隊舎地下に着いた。
だだっ広い空間は殺風景でめぼしい物は何もない。
せいぜい壁を見上げたら見える時計くらいか。
「なんだここ。
コンクリート剥き出しじゃねえか…さむっ!」
「ああ、寒い方がちょうどいいんだ。
俺が相手をする時はこれくらいじゃないと暑すぎるからな」
広い空間に悠然と歩むジン。
かつんかつんと靴音が反芻する。
腰に携えた真っ黒な剣<レイピア>を抜いて、不法入国者たる帝に向けた。
「命の覚悟しろよ。
ただで済ますつもりはないから」
ニヤリと歪む口元。
自信に満ちたその態度には悪意さえ感じられる。
しかし、帝はそれに怯むことはなかった。
「へっ、上等だベイビー。
よおマルコ、こうして戦うのは久し振りだなぁ。
俺が奴を殺し掛けたら止めてくれよ、手加減できる自信がねぇ」
誰に話し掛けてるのはよく解らないが、闘練場の隅っこでレインは少なからず帝に感心していた。
―…主にあんな口をきけるなんて。


