「なにしてんだ、こんなとこで。」


後ろに仁王立ちしていたのは、背の高い丸坊主。
翔太だった。


「あ…翔太。お帰り。」


「…」


ムスッとしたまま、私を見つめる翔太。

いつもこいつはそう。

だまったまんまで、何にも言わない。

大きなぎょろっとした目で私を見つめるだけ。

久しぶりに会ったんだから「よう」とかなんとか言いなさいよ。

一体こいつのどこがいいのよ、藍ちゃんは。