そして俺と実愛は
実愛の家の近所の公園に来ていた。
時刻はもう23時になる。
外は寒いから俺のジャケットを実愛にかけた。
「今日はありがとう」
本当に実愛には感謝してるんだ。
こんな頼みを聞いてくれて。
「あのっ私何もできてないので…」
実愛は泣きそうにそう呟やいていた。
「いや、本当に実愛でよかったよ」
今日がなかったら
俺の心がこんなに
安らぐことはなかったから。
そして君のことが好きだから。
「俺…いやまだ早いな。」
そうだ。伝えても
好きなのは俺なんだから…実愛に振られたら
俺はもう立ち直れない
情けないけど…。
実愛は不思議そうな目で俺を見ていた。
もう少ししたら
必ず気持ちを伝えるから。
だから実愛、
どうか
俺を好きになって。
「さあ帰ろうか。」
「あ…はい」
俺は実愛の右手を繋いで
並んで歩いて
実愛の家へと帰った。