直樹さんは車で家まで送ってくれて
蒼汰と乃愛を両親に預けて
私は直樹さんと家の近所の公園に来ていた。
時刻はもう23時になる。
「今日はありがとう」
「あのっ私何もできてないので…」
「いや、本当に実愛でよかったよ」
直樹さん…。
「俺…いやまだ早いな。」
なんだろう?
「さあ帰ろうか。」
直樹さん何か言いたいことがあったのかな?
「あ…はい」
私がそう言うと直樹さんは私の右手を繋いで
ゆっくり歩いてくれた。
このドキドキも
直樹さんを見上げた時に感じるこの安心感も
胸のモヤモヤも
この感情を私は知ってる。
本当は気付きたくなかった…。
私は直樹さんが好きなんだって。

