そんなことを思っていると
誰かに肩をトントンと叩かれたので振り返った。


「はじめまして。僕、田向孝介といいます」

「あ、はじめまして…」

なんなんだろう?こういうの慣れてないから…。


「あ!私は」

そうだ、名乗られたら名乗るのが常識なのに…。

「知ってますよ。川中実愛さんですよね?」

わーこの人笑顔が爽やかすぎる…。

って!

「なんで私の名前を…」

「それは先程、飯塚さんといらっしゃったので」

あー…そうだった。


「実愛さん、可愛らしいですね」

「えっ!」



「ほんと奪いたいね」