「飯塚社長!」
あーやなやつが来たわ。
と、思いながらもいつもの営業スマイル。
「ご無沙汰してます、襠永さま」
「いやだわ、栄子って呼んでくださいって言ったじゃないですか。ふふ」
きもい、きもい。
こいつ自分が可愛いと
思ってんのか?
化粧濃い、香水キツい、無理して着られてる感ありありのドレス。
ま、取引先だから
下手なことはできないけど…はっきり言って迷惑。
「音也様、良かったですね」
は?
「はい、お陰様で。兄も義姉もおめでたいことで良かったです」
俺にはなんとも
おめでたいことでもないけどな。笑
「そういえば今日お相手がいらっしゃらないのでしたら、直樹さん私と一緒に」
「失礼」
「あの…実愛様の用意が整いました」
「ありがとうございます。すみません。襠永さま。連れが居ますので、今度またお話お聞かせください。失礼します」
「あのっ…」
助かった…。
いきなり¨直樹さん¨と馴れ馴れしいにもほどがある。

