実愛は笑顔で車に近づいてきた

「直樹さんおはようございます!」


「あぁ、おはよう」

「あの!マフラーこの前家に忘れてったので」

「ありがとう。そっか実愛の家に忘れていったんだな」

「届けれて良かったです」



実愛は可愛いワンピースを着てた。


ってか彼氏とかいないのか?


こんなに笑顔可愛いのに。


あれ?



ま、いいか。


「直樹さん、私は何をすればいいんでしょうか?」


わっ実愛が隣にいること忘れてた。

「実愛、今日いくホテルで俺の兄貴と兄貴の奥さんのパーティーがあるんだ」

「直樹さんにお兄さんいたんですね」

「うん、ああ。それでさ…俺の親父に俺嘘ついてさ。前から彼女いるって言ってたんだ」

「彼女ですか?」

「うん…今回彼女連れてこいって言われて…だから」

「私が彼女の役になればいいんですね」


実愛はニコッと笑った。

「あ、はい…」

「大丈夫です。弟のお礼に私やり遂げて見せますよ!」


こいつに頼んで
本当によかったって
素直にそう思えたんだ。

だから俺も思わず
笑顔になってしまった。