何かにぶつかった


え?


後ろを振り向くと
小さな男の子が泣いていた。


「お前、一人でどうした?お母さんやお父さんは?」

「お姉ちゃんっ…っ」


なるほど、姉ちゃんと離れたわけか。


めんどくさいな…。
でも、あーっ!ダメだ!
俺はこういう小さいのに見つめられると助けてやりたくなるんだって…。


「俺がお前の姉ちゃん探してやるよ」

「ほんとにっ?にいちゃん…お姉ちゃんっ…探しで…っ」

「あぁっ探してやるから!だから泣くな。」


「…っうん。」




一仕事するか、こいつのために。













俺はまだ知らない。
俺の運命が動き出していることを。