勢い良く上げたせいで、
髪の毛についた水滴が
そこら中に散らばり、
お父さんんの顔にもかかったようだ
「冷てぇ!!!
このバカ野郎!!!!」
怒鳴り声と同時に拳が飛んでくる。
頭を叩かれ、
その場に倒れ込んだ私は
冷たくなった頭を押さえた。
髪から冷たい水が
手から腕へと伝わり落ちて行く。
お父さんの足元で、
体を丸める健太は聞いたこともないような唸り声を出していた。
私は自分の頭を押さえながら、
健太に近づいた。
「健太!!!健太!?大丈夫!?」
健太の抑えている頭を触ると、
濡れている感触があった。
手を離し、目で確認する。
「……えっ」
手には真っ赤な液体が付いていた。
紛れも無く血だ。
「お父さん!!!
健太が頭から血が出ている!!!」
お父さん向かって叫ぶと、
「そんなもんツバ付けたら、
治るから手当てしてやれ!!!」
倒れている健太を跨ぎ、
外へ出て行ってしまった。
どうしよう……。
どうしたら、良いの???
「健太?!健太?!」
何度も健太の名前を呼ぶ。
私は立ち上がって、走り出した。


