「小阪さん?
葵ちゃんに話されました?」



「はい。一応……」



消えそうな声で答えるお父さんに

グッと息を呑む。



緒川さんが
私に視線を移し、

ニコッと目尻を垂らすと話し始めた。



「お父さんから話を聞いて、
どうだったかな?

……出来るかな??」



裸になることを

爽やか過ぎる笑顔で質問をする。




「………わ、私……。

裸に……なるんですよね……?」



震えた声で質問する私に、

緒川さんは目を丸くした。



「裸?

……イヤイヤ、
裸という訳じゃないよ!

お父さんからどんな風に聞いてるの??」



緒川さんの言葉に、

「違うんですか?」と質問を返した。



「裸じゃないよ。

えっと……
葵ちゃんにやってもらいたいのは、
モデルのお仕事。

用意した水着や洋服を着て、

カメラに写るだけで良いんだよ」



「……ホ、ホントですか?」



「ホントだよ。

……ただ、

こんな水着を着てもらうんだ」



緒川さんはクリアファイルに入っている数枚の写真を
テーブルの上に並べた。



それは、
同年代の女の子が水着で写っているものだった。