―――――――――― ―――――――― ―――――― 「憐さん、お待たせしました」 すでに校門に車を止めていた憐さんに軽く頭を下げる。 「大丈夫だよ。おかえりなさい糸雨ちゃん、板倉君」 あたしは後部席に荷物を置いて助手席に腰掛けた。 「これからどこへ行くんですか?」 夏の問いに憐さんは頷く。 「車を走らせながら説明するね。二人共、シートベルトして」 ―カチッ 憐さんはあたし達がシートベルトを止めたのを確認すると、車を発進させた。