「………ここが……」
車から降りて公園を見渡す。
事件を解決するのは刑事の仕事。
証拠を見つけ、事件を追うのは私の仕事。
「…夏………」
前を見据えたまま夏の名前を呼ぶ。
「…字祢?」
夏は不安そんに私の名前を呼んだ。
「…前に猫が死んでた事…何で分かったんだ?って言ってたよね。」
「あ、あぁ…」
夏は緊張した面持ちで私を見つめている。
「私が…触れた物や人間の記憶を感じ見る事が出来るから」
言葉の意味を理解しようと夏は黙り込む。
信じろと言う方が無理なんだと思うけど…
なら見せた方が早い。
「…まずはここから…」
戸惑う夏を横目に、私は噴水に近付く。
その噴水に触れた瞬間―…


