「――今日はここまで。号令」 授業終了のチャイムと共に、先生が淡々と言う。 「起立ー。礼ー…」 号令の最中、私は頭が真っ白だった。 六時間目だったから、みんなが部活へ行く用意をしていても、私は立ったまま動けなかった。 ドンッ 通路を通る男子と、私の肩がぶつかった。 「邪魔なんだよ、ブス」 「……ッ」 「みんな~!みんなに言っておきたいコトがあるのっ!」 私が俯いていると、恵が教卓の前に立って、言った。