「じゃあ、俺、検査あるから…」 「うん、分かった」 私は笑顔で見送った。 「亜希、ありがとな」 秀一は点滴を持っていない、 反対の手を上げて言った。 「頑張れ…」 私はそっと囁いて、 秀一がいなくなった 病室を見渡した。 写真… そこには、秀一と 秀一のお父さん、 お母さんが写っていた。 「幸せそう…」 この幸せは… 秀一の病気によって 壊れてる。 秀一のお母さんは、 毎晩泣いていた。 みんな、怖いんだ。 私も… 秀一も…