―放課後― 「はぁ…どうしよう」 私は部室に向かいながら、恵のメアドが書かれた紙とにらめっこしていた。 「おぅ!亜希!」 「わっ!蓮先輩!びっくりした~」 「亜希~、何か悩みでもあんのか?」 「えー?ないですよ…?」 持っていた紙をサッと、ポケットの中に押し込めた。 いいよね? すぐに渡さなくても。