「…百合子さん?どうかして?」
…はっ!!
「い、いいえ、…ごゆっくり」
それだけ告げて部屋を出る。
悠斗と視線を合わせる事はなかった。
足を引きずる様にリビングへ戻り、ソファーにペタリと座る。
…さっき、由佳も言ってた。
彼の周りにはモデル級の美女が沢山いると。
私一人で彼が満足する訳がない。
彼ほどの人を独り占めする事なんて、初めから出来ないのじゃないかしら。
私も、会ったその日に惹かれてる。
私自身が実証した事じゃないの。あんなに嫌がっておいて。
私はエプロンを外してバッグを掴むと、外へと飛び出した。

