「美味しーっ!悠斗も食べる?」
ホテルのレストランでラージサイズのステーキを前に彼女はご機嫌だ。
しかし…デカイ…。
アメリカンサイズの特大ステーキなんて、俺ですら食べきる自信はない。
ちょっとした枕ほどの大きさの肉の塊を向かいから見ているだけで胸焼けがしそうだ。
「はい、あーん」
彼女はフォークに刺した肉の切れ端を俺の口へと近付けてくる。
「…いや、いい」
俺が顔を背けると百合子はフォークを引いて、悲しげに俯いた。
「…ごめんね、子供みたいな事をして…。
嫌だよね…?」
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