抵抗も虚しく彼の唇が私の首筋を伝っていく。
「や…、悠斗…」
「今は…、俺だけを……感じろ。
…………俺をもっと………
欲しがれ」
そんな…、こんなの…。
やがて、彼の言う通り、悠斗以外の事など考えられなくなる…。
どうして…、私、こんな風にされてもちっとも嫌じゃない……。
むしろ、もっと、彼を求めている。
……そうよ。
私だけを見て。
私にだけ本当の悠斗を見せて。
私だけを、愛して欲しい。
……ずっと、そう思っていた。
結婚がゴールじゃない。
私の彼を求める気持ちはきっとこれからもどんどん大きくなるから。
悠斗の素っ気ない態度が、不安だったの。

