車のドアが開いて聞こえた運転手の声にようやく我に返った。 「…きゃ…」 百合子が慌てて唇を離す。 「しっ…、失礼致しました…」 慌てて下がろうとした運転手に 「ああ、いい」 と一言告げて服装の乱れを正し、車を降りた。 と、同時にこちらに向かって歩いて来る人物と目が合う。 「HI!ユート! 久し振り! 驚いた、いつこっちに?」 人懐こい緑色の目と、黄金の髪。 ……ジョセフ…。 「ああ、久し振りだな。 …今日着いたんだ。元気か」 彼と目を合わせずに答える。