「百合子、俺は白尾を好きなんかじゃないぞ」 俺の言葉に彼女は涙で濡れた顔をそっと上げた。 「どこにも行かない。俺もお前だけ」 「…ほんと?」 甘えた声で聞き返してくる。 先ほどの激しさが嘘の様にその顔も、声も、可愛く女らしいものに変わっている。 ……参ったな。 彼女の額にそっと唇を当てて目を閉じる。 百合子もうっとりとそれに合わせる。 「…欲しいのも、愛しいのも…… 俺の感情は百合子にだけ向かってる。 俺を、狂わせるのも、おかしくするのも 俺の全てはお前次第だ」