学校の側の道路脇に車を停めて悠斗が私の方を向いた。 カッチリ締めたネクタイと紺色のスーツが、そこら辺りのビジネスマンと変わりなく思わせるが、袖口から覗く金の時計と、耳に挿されたシンプルなピアスが彼らしさを然り気無くアピールしてる。 車から降りる事も忘れてポーッと見惚れていると 「全く、仕方ないな」 と呟いて優しいキスをくれる。 ああ、幸せ…。 彼の甘い顔が見たくて、そっと瞼を開くと…。 悠斗の背中越しの窓からこちらをジッと見ている一団。 …ひっ…!