「横浜にあったもうひとつをさっき取り寄せた。
香織のものは…、頼まれただけだ。
あいつが身に付けるものに興味はない。
俺が綺麗でいてほしいのは…百合子だけだから」
まだなお驚きで固まる私の手から箱をスッと取り上げると、中の瑠璃色の妖しく光る石のネックレスを、悠斗は私の首にかけた。
私がそっと見下ろすと、石は私の心の疑惑を吸い取るかの様にきらびやかに輝いて、その存在を高貴に表している。
「うん。似合う。
…まあ、……これはプレゼント、と言うよりは、
………首輪…かな。
俺から逃げ出したりしないための」

