「百合子ちゃん?飲み過ぎだよ。いくら二十歳になったからって、まだそんなに慣れないだろ?」 心配そうに私を覗き込むのは、悠斗ではなくて……金子先輩。 「大丈夫れすよー。酔って記憶を無くしたいんですぅ」 「…参ったな」 …偶然て本当にあるんだ。 悲しみを持て余して家を飛び出した後、行く当てもなくフラフラしていたら前方から歩いて来た人物に目が留まった。 「百合子ちゃん」 「…先輩…っ」 優しくいつもと同じ笑顔で笑いかけられ、思わず涙が零れた。