プルルルー




突然鳴った部屋の電話に、

若干ビビってから手を延ばす。




「・・・はい?」




『ああ、水瀬?』




櫻田だった。




『今日ご飯どうするの?』


「ああ・・・あんま決めてない」


寧ろ今は食べる気にならない。



ネクタイを緩めながら次の言葉を待つ。







『美味しいお蕎麦屋さん

知ってるんだけど、一緒にどう』





若干と言うか、驚いた。




櫻田に誘われるとは思わなかったから。






「まぁ、良いけど」


『そう、じゃあラウンジに居るわ』






もう俺に構うはずないのに。