キユが両手を合わせて じっと祈ってる顔を 俺は ただボーッと見てた 最初来たときは 意味分かんなくて 変な女連れ込んだって それしか無かった。 だけど 今は違うんだ。 「お母さん、親父。 最近来なくてごめんね、 シュン連れて来たよ」 「あ、水瀬 舜です」 まるで実在する人みたいに 頭を下げた俺に キユは、ぷっと笑って。 れいたのこと 俺のこと 笑顔で話してた。