ピタッ





「・・・何?」



突然止まって、

じっと俺の顔を見る

れいたにそう言う。






「れいたねー

いいこと知ってる」



「いいこと?」





聞き返したけど、

無駄に勿体ぶるから


俺はなんだよと笑った。











「ママはね

一人じゃ寝れないの」






ほんとはねー、と




その先の言葉を聞く前に

ガチャン、と

玄関のドアが開いた。