「昔から、無表情な子で。

頭が良かったせいか、

周りの子達からも孤立して・・・」



「・・・・」



「でもこの間会った時、

あいつ・・・怒ったじゃないですか」




親父さんは、





「あんなに感情を

杞憂は持ってたんだって


可笑しいけど、嬉しかったんですよ」





そう、嬉しそうに笑った。








俺は・・・



何故か泣き出しそうだった。








「だから・・・水瀬さん、

杞憂を、あの子を、

これからも宜しくお願いします」








押し潰されそうで、



たまらなく

何かがこみ上げて来そうで。













俺はその場から逃げた。