カチャカチャと、食器が

ぶつかり合う音だけが聞こえた。





あれからキユは黙ったまま。





「キユ、これ」

「あー・・・捨てといて」




俺が渡したメモも一切見ようともせず

寝室へ行ってしまった。






そのまま捨てる訳にも行かず、


俺ははぁ、と小さく溜め息をついて

キユに続いて寝室へ行った。





取り敢えずそのメモを

スーツのポケットに閉まって

キユの方を見る。





「・・・寒くねぇのかよ」




つくづく俺は凄いと思う。




唐突に脱ぎ出すキユに

冷静に、対応出来るのだから。