「はあっ・・・あった」




俺の住む街のはずれにある

園ヶ丘、と呼ばれるその丘からは、

街全体が一望出来た。




勿論ここにキユが居ると言う

確証も無かったけれど、



景色だけでも果たせた様な気がした。






大きな桜の木に手をついて

俺は黙ってその空間を見ていた。






形には残ってないけれど、

何かが確かにそこにあったんだ。

それがそう思わせた。





キユは、此所に居た、と。