雲雀は一通り髪を整えてから口を開いた。
「そういえば、あんた聞いた?皇帝に彼女が出来たって」
「………ええ」
聞いたも何もそれでさっきまで落ち込んでました、なんて言えない。
「……はあ」
「な、何よあんた。暗いわねぇ」
「いえ…別に」
口ではそう言いつつも内心はどんよりとした曇り空よりも暗い。
(お兄ちゃんに彼女が出来たと聞いて落ち込まない奴がいるかよー……)
寧ろお前だけだ、なんてツッコミを入れるのも躊躇われる落ち込みっぷり。
これには流石の雲雀も困惑の表情を浮かべる。
(っていうか、なんで陽ってばこんなに暗いわけ?)
よもや皇帝の噂が原因だと誰が気付こうか。


