そう、それは余りにも突然で。


まるで、愛飲しているダージリンではなく、うっかりアールグレイにしてしまったような衝撃で。


尚且、携帯に入っていた女の子のアドレスが知らない内に消えているくらいに信じ難いことだった。





廊下を歩いている時に、ふと耳に入った噂話。



『ねぇ、知ってる?』

『なあに?』


『皇帝にね……恋人がいらっしゃるそうよ』




コウテイニ、コイビト?




なにやら、またもや天神学園に嵐の予感。