「あの時…、ずっと隆哉君に寄りかかっていたかったんだよ。」

千尋さんが、静かな笑みを見せた。

「こんな…ふうに?」

自分は、反対の肩に寄りかかって、眠る大沢さんを指した。

「ふっ…、そうよ。そのまま告白して…っていう計画を隆哉君がムード壊すから…。」

「仕方ないだろ、大体、男子がハンカチ2枚持っている方が珍しいって。しかも、夏休み中の登校日だったし…。」