夏草の香りが漂う丘〜風が運んだ過去(トキ)〜[ナツコイ企画]

「大丈夫…だから。」

矢口は、中林の腕を下ろして、頂上へ歩いて行った。

「矢口…君…。」

中林のか細い声が、矢口の背中に届いた。

「久し振りだな。」

頂上に着いた、矢口に加藤が笑みを浮かべて言った。

「そうだね。」

矢口は、淡々と返した。