夏草の香りが漂う丘〜風が運んだ過去(トキ)〜[ナツコイ企画]

「ほらっ、今、あの向こうからこっちへ…稲の葉の色が変わって来ているだろ?」

「うん。」

と、中林が返事をした時、二人は風をうけた。

「風が大公園側に吹く時は、稲の葉を裏返しにしていくから…風がこちらへ来るのが分かるんだ。」

「へぇ〜、矢口君って、こういうの、好きなんだ。」

中林は矢口を見て微笑んだ。