夏草の香りが漂う丘〜風が運んだ過去(トキ)〜[ナツコイ企画]

「もう…ここに来るのは最後にするよ。中林さんとのいい思い出を残しておきたいから…。」

「矢口君…それって…私の事…。」

「さ…さあ…、もし…来ないと言ったここで会う事があれば…言っちゃおうかな。」

「もう…、意気地無し!こんな時にも勇気出して欲しいな…。」

中林が見つめる視線から逃げる為に、矢口は立ち上がって伸びをすると、

「さあ、風邪ひく前に帰ろぉ。」

はにかみながら言った。