夏草の香りが漂う丘〜風が運んだ過去(トキ)〜[ナツコイ企画]

「会社…入らないの?」

背中に届いた、矢口さんの声に私は振り返った。

しばらく、矢口さんを見つめて…。

「こんな時間からする事…ありませんから…。また、後から来ます…。旅行会社でもどこでも…行って下さい。」

私は、また最後には憎まれ口を言って、車に向かった。
もう…自己嫌悪を感じる…。
でも、どうしようもできない思いだった。